SIGGRAPH 2010・3日目(その2)
| 11時からは、Keynote Speech。本日は、現在PixarのGeneral Managerで制作担当上級副社長のJim Morrisさん。
Jim Morrisさんの経歴では、まずILM、Skywalker Studio、Lucas Animationの3部門を持つLucas Digital社の社長だった時代を思い出す。そして、Pixarにジョイン。それは社長業より、現場のプロデューサー業をとったということなのだろう。
アカデミー賞を取った「Jurassic Park」から始まり、それぞれの時期でエポックメイキングとなった作品が、どのような観点で、映画産業全体に影響を与えていったかという話をえ展開してくれた。
「StarWars」、「Pirates of the Caribbean」、「Forrest Gump」、「Ratatouille」、「Up」、「WALL?E」、「Toy Story 3」などから、CG、VFX技術発展に大きく貢献したシーンが上映されて解説。経験してきた方が語ると、説得力がある。
最後に、「サイレントから始まった映画が、トーキーとなり、カラーとなってきたように、常に技術の進歩が産業を前に進めてきた。CGとVFXばかりで駄作が増えたという批評もあるが、いつの時代にも、多くの駄作があり、名作だけが時代を超えて残ってきた。迷うことなく進んで行こう!」と、SIGGRAPHのコミュニティをチアアップしてくれたのであった。
それにしても、今回、一番大きな会場となるWEST HALL Bの空調が効きすぎて、90分いただけで、体は芯から冷え切ってしまった。
暖まるためにランチに外に出たのだが、外の気温も低い。ランチもレストランの中だと寒いので、外の日向の席を選んで食べた。
午後は、Art Gallaryを回る。いつもは静止画なども多いのだが、今回は、ほとんどがインターラクティブ作品。60インチクラスのタッチディスプレイなどのデバイスの発達がアーティストを刺激するのだろう。
ぼくは、触ると蛇のように動くロボットのアートが気に入った。エンジニアだと、メカをそのままに感じさせるものになってしまうけれど、外側を美しい形で包むことによって、インタラクティブアートとして成立する。3Dプリンタ普及で、こうした一点ものの筐体が、個人で作れる時代になってしまったわけだ(写真)
その後、Exhibitionに戻り、いろいろ見て回る。DVD解像度のビデオを1500も、ワンボードで供給できるというデモは、技術も関心するけれど、実際にいっぺんに動いている映像を観ると圧巻だ。こんなディスプレイが学校のホールにあったら楽しそうだ(写真Click!)。
午後4時半からは、WEST HALL Bで、「Live Real-Time Demos」を観る。PCのGPUや、ハイエンドゲーム機のリアルタイム処理は、本当に凄いところまで来ているなと改めて感じる。ある意味、世界のすべてをイミテートしたいという願望のようにも感じる。
ここで見ているような物理シミュレーションが、近未来のメタバースに利用されると、美しい大自然を感じるためにバーチャルリアリティ空間へ行こうと、ぼくは思うだろうね。
午後6時からは、今年、初めてトライされているSIGGRAPH Dailiesへ。ひとり5分ぐらいのプレゼンで、つぎつぎと、制作途中で行われたTipsが披露されて行く。
実に、いろいろなプロダクションや研究機関からの発表があり、うまくいったものだけでなく、失敗例も見せてくれるので、勉強しながらも、楽しめてしまった。
午後8時、今日はTokyo ACM SIGGRAPH Chapter Partyということで、会場の近くのJW MARRIOTのボールルームに行くと、なんと9時からに変更になっていたとのこと。
ここで、黒田順子先生が率いている学生グループと待ち合わせていたので、みんなが揃ったところで、ディナーへ行くことにした。黒田先生のグループには、大学2年生から大学院1年生までいる。そこにぼくと小倉先生が入って、11人。
聞いてみると、ロスアンゼルスでまだメキシカンを食べていないということ。ということで、ランチに行って美味しかったRosa Mexicano Los Angelsへ行った。
11人で大きなテーブルを囲んでワイワイと食べて、とても楽しい時間を過ごすことができた。デザートを食べ終わったら10時半過ぎ。結局、SIGGRAPH Tokyoのパーティはスキップしたのだった。 |
Posted by
mojosgy
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23:45
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