SIGGRAPH 2010・2日目(その2)
| その2:昼食から戻り、残りのEmerging Technologiesの展示を試して歩く。
E-Techは昔から日本人村とも言われるけれど、今年も、筑波大、東大、慶大のいろいろな研究室のものが多く選ばれている。
東大の石川小室研究室からは、モバイル用のIn-Air Typing Interfaceが出ていた。ディスプレイ面への指の位置だけでなく、離れている距離も、コントロールに使える。クリックした感覚などは、バイブレーションで伝える。
小さなカメラが、二値化した映像で、指の位置と距離を判定しているわけだが、実際やってみると、思ったより細かい制御ができて実用性を感じた(写真)。
筑波大からは、多くのものが出ていたが、人間の手のジャスチャーを2台のカメラで見て、そのままを精密なロボットアームが、そのとおりに再現するというシステムが、人気を集めていた。ときどき失敗して、持ち上げようとした柔らかい物体を落としたりするのが、ちょっとカワイイのかも(写真Click!)。今年は、ますますカメラ=センサーという感覚でシステムを構築しているグループが多いというのが印象。
午後2時からは、今年から設けられたProdaction Sessionで、「The Making of Avatar」。会場は、もっとも大きいWEST HALL B。もちろん満席。ということで、またもAvatar。
午後4時から、「Computer Animation Festival-Student Screening」を見ようと思ったのだが、すでに満席。立ち見は許してくれないので、諦めて、しばらくVillageのエリアに座り込んで、MacBookを開けて、ブログ制作。
午後5時15分、ツアーメンバーと待ち合わせて、WEST HALL Bの前へ。すでに列ができていた。みんな今晩の「Electronic Theater」を観ようというわけだ。
今回のSIGGRAPHは、資金難ということで、いろいろ縮小して行っている。普段なら、「Electronic Theater」は、外部会場でやる。アカデミー賞会場として有名なKodak Theaterでやっていた頃もあるのだ。
コンベンションセンターの中のホールというのは、移動は楽だけど、ちょっと残念。せめて2年前のように隣りのNOKIA Theatre L.A.LIVEでやって欲しかったね。
会場がどこであろうと、「Electronic Theater」の上映作品に選出されることは、CG屋にとっては、アカデミー賞でノミネートされて紹介されるぐらいの値打ちもの。CG制作業界で、1年間の進歩を体験し感動し共有する場。実は、CG制作業界が、他の制作業界と異なるところは、SIGGRAPHがあるお陰で、コミュニティとしての意識が非常に高いからだと思っている。
6時から開始して、40作品が上映、約2時間半、素晴らしい作品ばかりだった。日本からの作品としては、柴田大平さんの「The Light of Life」と金原朋哉さんの「Suiren」が良かった。日本人らしい美意識のようなものが感じられる、どちらも感動的な美しさを持つ作品。今年の審査員たちは、少しアート寄りかもしれないと感じた。
それにしても例のごとく、会場は恐ろしく冷えていて、寒くて寒くて、アジア人のほとんどが寒がっていた。白人の方々は遺伝的に寒さに強いのだろうと思うね。
9時、MIYAKO Hotelに戻る。あまりに体が冷えたので、小倉先生たちとリトル東京のレストランとして昔から有名な「こう楽」へ。ラーメンを食べて、体を温めたのであった。
寝る前に、東京とメールでやりとりして2日目が終了。 |
Posted by
mojosgy
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23:30
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