3年生の就職対策ゼミが始まって思うこと
| 10時半、オフィスに到着。今日も元気に仕事開始という感じ。
午後1時半、内閣府の知的財産戦略推進事務局の佐野参事官補佐らが学長室にいらして、コンテンツ強化専門調査会の最終報告書の中身についての説明とディスカッションを行う。
午後3時15分、オフィスを出て徒歩で御茶ノ水の東京本校へ。3時半から定例のボードミーティング。5時半からは、教員選考委員会。
午後6時半、秋葉原メインキャンパスへ。メインキャンパスには、もうすぐ行われる映画「のだめカンタービレ」のメイキング講義のために、主人公の等身大パネルが届いている(写真)。これまでも、いろいろな映画の大型パネルが、講義のために来るのだが、そういうものがあるキャンパスって、けっこう楽しい。
午後7時から、大学院講義。今、話題の電子出版の可能性を示した1985年のデモなどを見せながら、MITメディアラボの最初のコンセプトについて説明をした。
ぼくは、デジタルハリウッド設立以来、ずっと意識してデジタルコミュニケーションという言葉を使ってきている。その可能性の原点を確認できるのが、最初期のメディアラボのデモのような気がするのだ。
8時半に授業終了。そのまま、8時から開始されていた大学3年生向けの就職ガイダンスに参加。かなりの人数の学生が参加(写真Click!)。内定を獲得した4年生が、その体験談を紹介していた。
この時期から就職に取り組むということは、大学生活の最初の2年間で、ほぼ方向性を決めておくということになる。大学教員として発言すれば、いくらなんでも、ちょっと早すぎると思う。
ぼくの大学では、1年生の前期からすぐに専門教育が始まるけれど、多くの大学では、本格的な専門教育は3年次から設置されているではないだろうか? そのような教育を受ける前に、就職というより、就社の観点から対策が始まるのは、いかがなものなのか?
一般の営業や事務系ということなら、学部学科は問わないのかもしれないけれど、工学部系を始め、専門教育を受けた人材が欲しい企業はいくらでもあるはずである。学生たちも専門の深さと面白さを知って、就職活動をしたほうが良い結果を生むことが多いのではないだろうか?
ここのところ、文部科学省から、全大学へキャリア教育の導入の要請があった。現在の学生たちが、社会人として生き抜く基礎的な力が不足しているという点については、賛同ができる。
大学が、外部に公表される就職率というか、実際には、就社率だが、これを上げようとすれば、当然ながら、プロのコンサルタントが入り、就職対策講座が開かれることになり、言葉遣い、立ち振る舞い、プレゼン、ディベートなど、表面上のことは、できるようになってしまう。
これでは、まるで大学は就社予備校となってしまう。最近、わりと大きな会社の人事担当者から、「凄い新人だと思って採用して期待していたのだが、実際に配属して仕事が始まったら、指示待ち人間だった。あの採用試験でのプレゼンはなんだったのだろう」というような話をよく聞くようになった。そう内定を勝ち取る技術に長けていたというわけだ。
とくに大企業の人事の方々、青田刈りは、けっして良いことでは無いと、考え方を変えたほうが良いのではないだろうか? なんでも欧米を真似してきた日本だけど、こんなに早く大学生が就社に血道を上げなければならない国はないんだよ。 |
Posted by
mojosgy
at
23:15
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