校長日記　デジタルハリウッド大学・学長ブログ

１年という期間の中で、毎年、繰り返されるデジハリの行事の中で、昨年から、新たに加わったのが、今日、行われる大学院の「特ゼミ」の成果発表をする「ビジネスプラン発表会」だ。

「特ゼミ」の受講者は、すでにＩＴやコンテンツ系の仕事をしてきた方たち。その彼らが臨むのが、デジタルコミュニケーションを基盤とした、新しいビジネス構築だ。単なるアイデアではなく、事業計画を収支のシミュレーションも重要となっている。

午後１時、小田実先生の司会で、発表会が始まる。土曜日にも関わらず、東京校のセミナールームには、６０社もの企業からビジネスパーソンが集まってくれた。

全部で８グループが発表。テーマは、『Living Gate〜地域特化型リゾートライフ紹介サイト〜』、『ＩＴによるニート対策〜バーチャル・インターン〜』、『スポーツ特化型SNS「Spolym（スポリン）」』、『原作マーケットプレイス〜Japan Story Market〜』、『デジタルによる日本伝統芸能のグローバル発信〜銀座与板屋Project〜』、『地上波デジタル放送時代のローカル局の勝ち残り戦略』、『モバイル着うたビジネス〜非公式サイトのアドバンテージ〜』、『オリジナル映画＆マルチ展開事業計画「アロハシャツとヤマトダマシイ」Project』。

１グループあたり２０分づつプレゼン（写真Click!）。プレゼンの最後に、投資や出資を求めるグループがほとんど。すでに、実際のサービス開始直前のものもあり、まさに本気なのだ。

率直な感想として、やはり、やりたいと本当に自分が思える事業を、本気で考えた事業計画って、聞いているほうも、とても気持ちが良いということだ。どのプレゼンも真面目だけど、エンタテインメントな面もあって、いかにもデジハリらしかった。

今まで、みんな社会人として、会社のオーダーやクライアントのために自分の能力を向けてきたはずだ。しかし、大学院では、「やってみたい」というモチベーションから事業発想されるわけだ。これって、アーティストが、作品を自発的に作るときと、まったく同じ気持ちだと思うのである。

午後４時すぎ、プレゼンが終わり、その後は、発表した院生たちが全員、横に並んで、参加者の方々と名刺交換会。参加者の方々は、それぞれ興味のあるプランを発表した院生のところへ行き、熱心に質問をされていた。ここから、実際のビジネスが開始されそうな予感がした。

その状況を見て、事業計画という観点で、指導にあたった監査法人トーマツの小田実先生（写真）と伊藤雅之先生、デジハリの杉浦治先生も、手ごたえを感じたようだった。

ぼくも、それぞれのグループのところへ行き、感想を述べさせてもらった。どのグループも、納得できるレベルまで、プランをまとめあげたことに、ぼくも誇りを持てた。

その後、院生たちは、打ち上げに、ぼくは、いつもより早めに高円寺に戻ったのであった。