January 19, 2006
夜、「男たちの大和」のメイキングセミナーに出た
10時半、大学へ。午後11時半から、大学教員会議。ほぼ最初の1年目が終わりつつあるということで、いろいろ経験が詰めたということで、いろいろ議論が進んだ。 その後、入試関連の作業をやって、午後3時に東京校へ。 午後5時からは、半蔵門にあるJFNセンターで、デジタルラジオニュービジネスフォーラムの幹事会。このフォーラムでの研究成果発表会を2月15日に行うので、それついて、討議が行われた。 午後7時に東京校に戻り、午後8時前に、再度、秋葉原の大学へ。今晩は、男たちのヤマトのCGスーパーバイザーをやった野口光一さん(写真)のメイキングセミナーなのだ。 このセミナー、シリコンスタジオさんと共同で開催。社会人と大学生たちが、いっしょにセミナーを受けていた(写真Click!)。 野口さんの話で、面白かったのは、戦艦大和のモデリングについてだ。ご存知の方も多いけれど、大和は、何回かの改修を受けているので、機関砲や大砲などなど、時期によって、いろいろ異なるのである。その点については、史実を探る研究者たちも、その仕様について意見が統一されてない部分があるそうだ。 これまでなら、有識者や残されている写真などを当たっていく地道な作業が中心となってきたわけだが、今は、ネットの時代、結局、多くの戦艦大和の研究家やマニアの成果を取り入れながら、何年にも渡って、大和のモデリングをCGツールのShadeでやってきた富山のほうに在住の松野さんという方とコンタクトが取れ、その方のモデリングデータが、そのまま下敷きとなったとのこと。松野さんは、いわゆる団塊の世代の方、その世代のCGクリエーターがいる時代なんだね。 たぶん子供の頃から戦艦に関しての知識を集められ、その集大成として、大和の3Dモデリングされたのだろう。このデータに、追いつくようなモデルを、どんなプロだって、半年やそこらで作りこめるわけがないわけだ。松野さんは、ご自身のサイトで、そのノウハウを公開されている。 これと同じように、例えば米軍機の部隊ごとに異なるカラーリングなど、多くの資料が、ネットから集められていったとのこと。そういう意味では、プリプロダクションのやり方が、明らかに変化したと、野口さんが、おっしゃっていた。 また、ハリウッドでは、VFXを使ったシーンを仕上げるのに、数秒の1カットに2ヶ月とか3ヶ月かけることが普通なのに対して、日本では1週間から2週間というスピードが要求されているのだが、この「男たちの大和」では、なんと1カットに半年をかけたシーンもあるとのこと。 そのシーンについても解説があったのだが、実写の海と船体が起す波、1/10模型や、CG、実物大のセットなどなど、様々な素材が、1カットに収められ、たくさんのトライ&エラーと非常に細かい調整が繰り返されたものだった。執念の映像という感じだった。 午後9時半、東京校に戻り、そのまま大学院ゼミ。院生が、入射した光が入射方向へそのまま戻る再帰反射生地を使って、それをVFX制作に利用しようと、さまざまなトライを始めている。その実験状況を見せてもらいながら、みんなで討議。このゼミは、途中、議論がいろいろ脱線するのだが、アイデアを高めあうことが目的なので、それで良いのだ。 気がつけば12時ちょっと前、ゼミを追え、その後、スタッフと打ち合わせ。0時半すぎ、仕事を終えたのであった。 |
Posted by
mojosgy
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23:59
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